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2022.12.6〜12.11 加藤祐子 絵画展 楽論Ⅳ sendai ver.

2022.12.6 (火) – 12.11 (日) 11:00-19:00(最終日16時)

作家略歴  加藤 祐子

1973年 仙台市に生まれる
1996年 岩手大学教育学部特別教科教員養成課程卒業後、渡仏
2000年 トゥールーズ高等美術学校卒業
2003年、2006年 個展、ギャラリー彩園子(盛岡)I
2006年  岩手県美術選奨受賞
2017年 極彩色週間 細川幸子・加藤隆・加藤祐子美術工芸作品展 旧石井県令邸(盛岡)
2018年  追廻無番地 小原育雄 小原侃 加藤祐子 作品展 宮城県美術館県民ギャラリー1(仙台)
2020年 個展、楽論Ⅲ 盛久ギャラリー(盛岡)
個展、楽論Ⅲ 仙台ver. SARP仙台アーティストランプレイス(仙台)
2022年 2月 - 4月iwateコンテンポラリーアート vol.9-3  加藤 祐子  楽論Ⅳ
萬鉄五郎記念美術館「八丁土蔵ギャラリー」(花巻)

 何年か前から、まちの中の薄暗い路地や、そこに暮らした人々の気配の残る古い壁に取り憑かれたようにしてあちこちを歩き回りました。ここだ、と思う街の片隅を見つけては描き、見つけては描きしました。そして、時間や人々の気配が積み重なってできた暗さ、影が街に生きる人にとって、何かを育む「土」のようなものなのではないかと考えるようになりました。「壁」のシリーズはこのようにして出来ました。そうやってウロウロする中で、もう一つ見つけたテーマが「水」です。水辺の夜と朝の風景の違い、光と影のコントラスト。固い建造物に囲まれた水の様子を眺めているうちに、まちの水の区切られている様子が、まちに生きる人の生命のありようや時間なのではないか、と考えました。これが「まちの水」のシリーズを描き始めたきっかけです。2020年からは、身近な街を歩きました。同じ場所でその変化を見つめ、自分の記憶の断片を熟成する時間であったように思います。水辺に佇むといつも「境目」にいるような気持ちになります。そこでは、様々なものが一緒くたになって流れていきます。ときに人の営みをも壊して、どんどん広がっていく水。水は、時間、いのち、流れ、感情。止まることのない動き。この止まらない動きを表したくて、彷徨い、足掻き、描きました。

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