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2025.10.21〜10.26【仙台写真月間 2025】工藤 寛之「変景の街」

あの未曾有の大震災から15年を控え、その復興工事はほぼ全てが完工を果たしたという。復興とは、すなわち、それまでの営みの場であった街の風景を「安全・安心」のもとに徹底的に土木工事で変化させ、その完成形に合わせて暮らしをゼロから作り直すプロセスであった。
今は槌音が消え、巨大なコンクリートの建造物と、大きく姿を変えた街の景色が似たような表情を漂わせながらリアス式の海岸線に並ぶ。だがそこに至るまでは常に砂塵が舞い、重機とダンプがうなりをあげ、道路は仮設工事で蛇のように右へ左へとのたうちながら迂回を重ねる中に、被災地の日常があった。それは復興政策に沿うものであったが、果たしてそこに暮らしを重ねる人の人生に沿ったものであったか。
本作品では、被災地の変転を捉え続けたレンズの記憶から「復興工事」の記憶を改めて編んだ。

工藤 寛之 Kudo Hiroyuki
1975 横浜市磯子区生まれ
1997 法政大学文学部哲学科卒業
2006 多賀城市市民活動サポートセンターセンター長(〜2013)
2017 京都芸術大学芸術学部美術科写真コー ス卒業
個展
2022 「後方残置」SARP
2023 「3.10.11〜二つの災をわたる」SARP
「不連続をたどる」SARP
2024 「ここにあった風景、ここにある風景」せんだい3.11メモリアル交流館
「どこにも行けないどこか〜続・後方残置」SARP
2025 「どこにも行けないどこか — undefined 後方残置」Gallery koko
グループ展・企画展など
2016 「定めた点から観て測る」せんだいメディアテーク
2021 「星空と路」せんだいメディアテーク
2022 「せんだい21 アンデパンダン展2022」中本誠司現代美術館
2023 「せんだい21 アンデパンダン展2023」ギャラリーエチゴ

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