2024.10.8〜10.13【仙台写真月間 2024】髙橋 親夫「それからの浜辺」
2024.10.8〜10.13
11時~19時(最終日17時)
髙橋 親夫「それからの浜辺」
あの大震災から主に 11~12年を経た仙台市荒浜の海岸である。この歳月は深く傷ついたこの土地を癒してきた。新しい高い防潮堤が延々と続いている。その西側の砂浜には失われた松の防潮林のあとに植えられた黒松の苗が成長し、木柵を覆っている。海辺の植物の再生が広がっている。上空では鳥が鳴き、浜辺では釣り人やサーファーたちが海を楽しんでいる。潮風が海辺を歩く人たちにそよぎ、潮の匂いと繰り返す波の音が心を和ませる。一帯は既に新たな多くの生物たちのすみかとなっている。
震災以前の風景は過去となり、目の前のこの風景が以前からの風景として続いてきたかのように錯覚してしまうほどだ。しかしここで暮らしていた人々にとっては、未だ過去になってはいない。あの震災後、間もなくこの地を訪れた時に抱いた人間の無力感と、私たちは大自然の限りなく大きな営みの中にいるということを私は思い出していた。(2022~2023年撮影)
アーティストトーク
10月26日[土] 18:00 – 19:30
髙橋 親夫 × 伊東 卓 × 工藤 寛之
開始時間になりましたら会場にお集まりください(参加無料・予約不要)。
髙橋 親夫 Takahashi Chikao
1947 仙台市に生まれる
1974 1級建築士
2011 第36回JPS展入選
2015 京都造形芸術大学写真コース卒業
「3がつ11にちをわすれないためにセンター」活動参加
写真集「あの日につづく時間 2011・3.11」
個展
2017 「タイル・ルート・トタン」せんだいメディアテーク
「神々のハマドオリ」SARP
2018 「マテリアル」SARP
2019 「数は語る」SARP
2020 「地上を移動する目・上空からの視線」SARP
2021 「ここにいた時は子供だった」SARP
2022 「ものが語る土地」SARP
2023 「双葉のふたたび」SARP
2024 「普通という風景」せんだいメディアテーク
グループ展・企画展など
2021 「浪江のきた道・ゆく道」せんだいメディアテーク「星空と路」
2022 「ここにいた時は子供だった」せんだいメディアテーク「星空と路」
2023 「地図に記された風景」せんだいメディアテーク「星空と路」